空き家対策特別措置法
総務省の「2013年住宅・土地統計調査 (速報集計)」によると、全国の住宅に占める空き家の割合は2013年10月時点で13.5%、820万戸に上り、年々増加している。地方だけでなく、都市部でも空き家は増えており、管理が不十分な空き家が防災や防犯の問題、衛生上の問題景観の悪化などの諸問題を引き起こしている。地域住民の安全を考慮して、地方自治体では空き家の管理条例などを制定して、対応を急いでいる。
2月未から空き家対策特別措置法が施行されます。この空きや対策法は増加する空き家対策として政府が定めた法律で、空き家の所有者に対して厳しい税負担や罰則なども設けられました。具体的には更地の6分の1だった固定資産税の税率が更地と同様になり、空き家を特定できるようになりました。更には倒壊の恐れがある「特定空き家」に対して所有者に罰金を求めたり、強制的に撤去したりすることも可能となります。
もう1つの狙いは、活用できる空き家の有効活用だ。市町村に、空き家のデータベースを整備し、空き家や空き家の跡地の活用を促進することを求めている。
住宅の除却や減築が進まないと2023年には空き家率が21.0%にまで増加するという、野村総合研究所の予測もある。核となる市町村がしっかり空き家対策に取り組むことに加え、所有者自身が空き家にしない方策を考えることが求められるだろう。
空き家数は820万戸と、5年前に比べ、6万戸(8.3%)増加
空き家率(総住宅数に占める割合)は、13.5%と0.4ポイント上昇し、過去最高
別荘等の二次的住宅数は41万戸。二次的住宅を除く空き家率は12.8%
平成25年住宅・土地統計調査(速報集計)総務省統計局より
空き家の所有者の7割が特になにもしていないまま
国上交通省では、既存の住宅を活用した賃貸流通市場の整備を図ることを目的として 「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会」を設置し、検討を進めている。その第3回目の会議 において、価値総合研究所が行った 「空き家」に関する調査結果が公表された。 それによると、調査対象者1万5193人のうち17.7%が空き家を所有していた。内訳は一戸建て (74・1%)が多く、立地は田舎(農山漁村地域)や郊外よりも市街地 (35.5%)のほうが 多いことが分かった。
住宅着工件数が減少する中、「空き家の増加」が社会問題となり、「自然災害 による倒壊」「治安」「景観」「環境」が懸念される一方、建物解体による更地化は固定資産税の増加 (約6倍と言われている)により取り壊しに躊躇される方も少なくない。しかし、「空き家対策特別措置法」* [平成27年2月未]が施行され、税負担が軽減されると解体エ事の需要は高まってくると思われる。
グラフは、消費者(空き家所有者、空き家利用意向者)アンケート/価値総合研究所2013年より